火災保険は2年更新だと思っていた。賃貸と持ち家で違う契約期間の話

火災保険って、ただ2年更新なんだと思っていました。

部屋の契約期間が2年で、火災保険の案内も同じタイミングで届いていたため、特に疑問を持ったこともありませんでした。

ところが、住宅購入にかかるお金を勉強する中で、火災保険の契約期間は必ずしも2年ではないと知りました。

賃貸と持ち家で異なる火災保険の契約期間を表したイラスト

賃貸では2年契約がよく見られますが、持ち家の場合は1年や5年など、複数の期間から選べる商品があります。

なぜ賃貸では2年が多いのか。持ち家では何年契約を選べるのか。最初はよく分からなかった部分を、順番にまとめてみます。

「火災保険は2年」という印象はどこから来るのか

賃貸マンションやアパートでは、建物の賃貸借契約が2年間になっていることがよくあります。

入居時には賃貸契約と一緒に火災保険へ加入し、部屋の更新時期に合わせて保険も更新する流れが一般的です。

そのため、

「賃貸契約が2年だから、火災保険も2年」

という形になりやすく、火災保険そのものが2年契約しかないように感じてしまいます。

私もまさにこの感覚でした。

ただし、2年という期間は法律で一律に決められているわけではありません。賃貸契約の期間に合わせて、2年契約の商品が案内されることが多いということです。

また、賃貸向けの火災保険では、自分の家財への補償だけでなく、借りている部屋に損害を与えた場合に備える借家人賠償責任補償などが含まれていることがあります。

不動産会社から案内された保険へそのまま加入することも多いため、契約期間や補償内容を細かく意識しないまま更新している人も少なくなさそうです。

賃貸住宅と持ち家の火災保険契約期間の違い

持ち家では1年から5年の契約が中心

持ち家の火災保険では、保険会社や商品によって異なるものの、1年から5年までの契約期間が設定されているケースがあります。

例えば、東京海上日動の住宅向け火災保険では、1年から5年までの整数年から保険期間を選べると案内されています。すべての保険会社がまったく同じ条件ではないため、実際に加入するときは商品ごとの確認が必要です。 

以前は、住宅向け火災保険を最長10年で契約できる時期がありました。

しかし、自然災害のリスクを長期間にわたって見通すことが難しくなったことなどから、2022年10月以降に始まる契約では、最長期間を5年に変更した保険会社があります。 

ここで少し紛らわしいのが、住宅ローンの返済期間との違いです。

35年ローンを組んだからといって、火災保険も35年間同じ内容で契約するわけではありません。現在の火災保険は、設定された保険期間が終わるたびに更新する形が基本になります。

住宅ローンの手続きの際に火災保険への加入を求められることはありますが、ローンの返済年数と保険の契約年数は別に考える必要があります。

1年契約と5年契約はどちらがよいのか

最初は「長く契約できるなら、5年を選んだほうが得なのでは」と考えました。

確かに、長期契約では1年ごとに更新する場合に比べて、保険料の負担を抑えられることがあります。また、契約期間中は毎年更新手続きをする必要がなく、保険料改定の影響をすぐには受けにくい点もあります。

一方で、数年分の保険料をまとめて支払う契約では、最初の負担が大きくなることがあります。

1年契約なら一度に支払う金額を抑えやすく、住まいや家計の状況に合わせて補償を見直しやすいでしょう。ただし、更新のたびに保険料や条件が変わる可能性があります。

火災保険の1年契約・2年契約・5年契約を比較した表

つまり、5年契約が必ず得で、1年契約が損という単純な比較ではありません。

一括で支払える金額、今後住み替える可能性、補償内容をどのくらいの間隔で見直したいかによって、選び方が変わります。

保険期間の長さだけで決めるのではなく、同じ補償条件で1年間あたりの保険料がどのくらい違うのかを確認すると、比較しやすくなります。

契約年数より先に見ておきたい補償の範囲

火災保険で補償される主な被害と地震保険の違い

火災保険という名前を見ると、火事だけを補償する保険のように感じます。

実際には商品や契約内容によって、落雷、台風による風災、雪災、水ぬれ、盗難などが補償対象になる場合があります。

反対に、補償を付けていなければ対象にならない被害もあります。

例えば、川や下水から水が入り込む水災と、給排水設備の事故による水ぬれは、同じ「水の被害」に見えても保険上の扱いが異なります。

保険料の安さだけを見て補償を減らすと、自宅で起こりやすい被害が対象外になってしまう可能性があります。

特に持ち家では、建物と家財をそれぞれどこまで補償するのか、免責金額はいくらなのかまで確認しておきたいところです。

また、地震や噴火、これらによる津波を原因とする火災や損壊は、通常の火災保険では補償されません。

こうした被害に備える地震保険は単独では契約できず、火災保険とセットで加入する仕組みです。火災保険の契約途中から追加できる場合もあります。 

2年更新が間違いなのではなく、住まいによって違う

火災保険は2年契約だと思っていた私にとって、賃貸と持ち家では契約期間の考え方が違うことが一番意外でした。

賃貸住宅では、部屋の契約更新に合わせて2年契約が案内されることが多くあります。

一方、持ち家向けの火災保険では、1年から5年など複数の期間から選べる商品があります。

そのため、「2年契約だからおかしい」ということでも、「5年契約なら必ず得」ということでもありません。

更新案内が届いたときは、前年と同じ内容でそのまま継続する前に、保険期間、保険料、建物と家財の補償範囲を一度見直してみるとよさそうです。

家を買うと住宅ローンの金額ばかりに目が向きますが、火災保険も住み続ける間は何度も更新する費用です。

「火災保険は2年」と思い込まず、自分の住まいと家計に合う契約期間を選ぶことが、無理のない備えにつながるのだと思います。


今回調べる中で参考にしたもの

一般社団法人 日本損害保険協会「地震保険」

一般社団法人 日本損害保険協会「損害保険Q&A」

東京海上日動火災保険「火災保険の保険期間に関するFAQ」

三井住友海上火災保険「火災保険の最長保険期間に関するFAQ」

コメント

このブログの人気の投稿

住宅ローン審査が不安な人へ|銀行が確認するポイントを解説

日本で家を買うならマンション?戸建て?それぞれのメリットとデメリットを調べてみました

住宅購入で忘れがちな「諸費用」とは?本体価格以外にかかるお金を把握しよう

毎月払っているのに、なぜボーナスでも引かれる?手取りが少なくなる仕組み

住宅ローン控除でいくら戻る?私が最初によく分かっていなかった仕組み

頭金はいくら必要?住宅購入で後悔しないための考え方

持ち家と賃貸、どちらが得?ライフスタイル別にメリット・デメリットを比較

住宅ローンを調べていて気になった「フラット35」って結局どんなローン?

年収別に見る住宅ローンの借入可能額と無理のない返済ライン