住宅ローンを完済しても終わらない?家を買う前に知っておきたい固定資産税

住宅ローンは、35年で組む人も少なくありません。

そのため私は、35年かけてローンを返し終えれば、家に関する大きな支払いもほとんど終わるものだと思っていました。

ところが、住宅について調べている途中で、少し気になることが出てきました。

「固定資産税も住宅ローンと一緒に終わるのだろうか」

「現金で家を買った場合は、固定資産税を払わなくてもいいのだろうか」

調べてみると、住宅ローンと固定資産税はまったく別のものでした。

固定資産税は、ローンが残っているかどうかではなく、土地や家屋を所有していることに対してかかる税金です。家を現金で購入しても、住宅ローンを利用して購入しても、所有している限り原則として毎年かかります。

今回は、家を買う前には見落としやすい固定資産税について、初心者の私が疑問に感じた順番に沿って書いてみます。

固定資産税は家を所有している限り毎年かかる

固定資産税は、土地や家屋などの固定資産を所有している人が納める地方税です。

誰が支払うのかを判断する基準日は、毎年1月1日です。その時点で固定資産課税台帳に所有者として登録されている人に、その年度の固定資産税が課されます。東京23区では東京都が、それ以外では原則として不動産がある市町村が課税します。

つまり、住宅ローンを35年で完済したからといって、固定資産税まで終わるわけではありません。

家を買って10年目でも、20年目でも、30年目でも、その土地や建物を自分が所有していれば納税の対象になります。

私自身、「ローンが終わった後も毎年払うの?」と少し驚きましたが、住宅ローンは家を購入するために借りたお金、固定資産税は不動産を所有していることに対する税金です。もともとの仕組みが違うため、ローンの有無は固定資産税の計算に影響しません。

同じ土地と建物を同じ条件で所有しているなら、現金で一括購入した人も、住宅ローンを利用した人も、固定資産税の計算基準は基本的に同じです。

自分が固定資産税を払わなくなるのは、売却や相続、贈与などによって所有者ではなくなった場合です。ただし、年の途中で売却した場合でも、その年度の法律上の納税義務者は1月1日時点の所有者となります。実際の不動産売買では、引き渡し日を基準に売主と買主の間で税額を精算することがありますが、これは契約上の取り扱いです。

固定資産税はいくらで、年数がたつとどう変わる?

固定資産税の標準税率は1.4%です。

ただし、住宅の購入価格にそのまま1.4%を掛けるわけではありません。市区町村が決める固定資産税評価額をもとに、原則として次のように計算されます。

固定資産税=課税標準額×税率

私は最初、4,000万円の家なら毎年56万円を払うのかと思い、「そんなにかかるの?」と驚きました。

しかし、購入価格と固定資産税評価額は同じではありません。さらに、住宅が建っている土地には住宅用地の特例が適用される場合があり、一定の要件を満たす新築住宅には建物部分の固定資産税を軽減する制度が設けられることもあります。適用条件や期限は制度改正の影響を受けるため、購入時点の自治体の案内を確認する必要があります。

家を買ってから毎年まったく同じ金額が請求されるとも限りません。

新築住宅の軽減が適用されている場合は、その期間が終わった翌年度から本来の税額に戻り、納付額が上がったように感じることがあります。これは新たに税率が上がったのではなく、それまで受けていた軽減が終了したためです。

一方、建物は築年数や再建築費などをもとに評価されるため、年数の経過に伴って建物部分の評価額が下がる場合があります。ただし、古くなれば必ず税額がゼロになるわけではありません。

土地も建物と同じように単純に下がり続けるとは限らず、土地の価格や利用状況、住宅用地の特例が適用されるかどうかによって変わります。

そのため、「10年後はいくら」「30年後にはゼロ」と購入価格だけから判断するのは難しそうです。実際の税額は、毎年送られてくる納税通知書や課税明細書で確認するのが確実です。

固定資産税の納税通知書が届く時期や納期限は自治体によって異なりますが、一括納付のほか、通常は複数回に分けて納められるようになっています。

住宅を購入するときは、毎月の住宅ローン返済額に目が向きがちです。

けれども家を購入した後は、固定資産税のほか、地域によっては都市計画税がかかり、火災保険の更新や住宅設備の修理などにもお金が必要になります。

家は買った日よりも、買った後に住み続ける期間のほうがずっと長いものです。

「住宅ローンを払えるか」だけではなく、「ローンが終わった後も含め、家を維持するためにどんなお金が必要なのか」まで考えておくことが大切なのだと、今回調べて初めて実感しました。


今回参考にした公的情報

総務省・地方税制度に関する情報
東京都主税局・固定資産税、都市計画税に関する案内
国土交通省・新築住宅に係る固定資産税の減額措置
各市区町村が公開している固定資産税の案内

※本記事は公開されている情報をもとに作成しています。税率や軽減措置、納期限などは自治体や住宅の条件、制度改正によって異なる場合があります。実際の税額や最新の適用条件は、不動産が所在する自治体の公式情報をご確認ください。

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